1.仙台市内中学校におけるおやじの会の主な活動内容(15団体)

2.仙台市内小学校(幼稚園)におけるおやじの会の主な活動(35団体)

 中学校の場合、いわゆる'育成会型'のおやじの会が主流となっており、健全育成・非行防止などのための夜間巡視や様々な集会・競技会などでの監視などが行われている。また、野球・ソフトボールの対抗戦や懇親会などで育成会担当の先生をはじめとして教師と交流することが積極的に行われている。さらにまた、学校行事におけるバザーや文化祭などにお父さんたちが参加するための入口ともなっている。
一般的に育成会の場合、委員である父親の活動が主であり、名前を付けるとすれば「委員集約型の活動」であるといえる。

 一方、小学校の場合、学校のバザーや町内会の夏祭りなどにおやじの会として参加して、模擬店やゲームなどを担当している場合が多い。また、これまで学校の管理上あまり企画されていなかった、体育館および校庭に張ったテントでの宿泊イベントも数多くの団体で行われている。
 アウトドアの活動の場合、ゲームやスポーツを行うだけでなく、父親が一緒に料理をすることで子どもとのより深いコミュニケーションを目指していると思われる。この場合、父親の参加者も公募されるため、おやじの会で中心的に活動している会員だけでなく、広く参加が呼びかけられており「拡大参加型」と呼ぶことができる。
このようなおやじの会の場合、会の代表をはじめとして中心的なメンバーの活動が参加者に見えるために、次回には企画に加わり、また中心的に活動を担い手になっていくための敷居が比較的低くなっている。また、PTAや町内会との交流も盛んに行われており、おやじの会が、自分たちの活動にとどまらず地域のあらゆる活動への入り口となっていることも見逃せない。最近、中学校でもこのような活動を行うグループも生まれている。

 中学校および小学校の双方とも、教室・講演型の活動が少ないのは、市民センターや児童館など公的な施設に置いて各種の教室が盛んに行われており、父親が自ら活動に参加することを望んでいると思え、公的な施設や組織の活動との「棲み分け」が行われているとみることもできる。